
補聴器を耳に入れるのではなく、普段使っているようなメガネで聴こえをサポートする。
海外では今、メガネと聴覚支援技術を組み合わせた新しいウェアラブルデバイスが登場しています。
Legatoが発表した初の一般消費者向け製品「Legato Frames」は、一見すると普通のメガネでありながら、フレーム部分に独自の聴覚支援技術を搭載。
従来のような耳の中に装着する補聴器とは異なる、新しい選択肢として注目されています。
👓 「Legato Frames」とは?
Legato Framesは、メガネのフレームと聴覚支援機能を一体化したウェアラブルデバイスです。
最大の特徴は、聴こえをサポートするために別のイヤホン型デバイスを耳に入れる必要がないこと。
聴覚支援技術を日常的なメガネの「つる」の部分に組み込むことで、
メガネをかける
↓
そのまま聴こえもサポート
という体験を目指しています。
複数のデザインが用意され、一般的なメガネに近い外観を維持しながら、従来型の補聴器に匹敵する性能を提供することを目指しているとされています。
販売は2026年秋後半から、オンラインと一部のアイケア事業者を通じて予定されています。
なぜ「メガネ型」にするのか?

Legatoが狙っているのは、単に補聴器の形を変えることではありません。
従来の補聴器には、人によって、
- 価格が高い
- 耳に装着することへの違和感
- 長時間装着したときの快適性
- 「補聴器をつけている」と見られることへの抵抗
などが利用開始のハードルになる場合があります。
そこでLegatoは、すでに多くの人が日常的に使用している**「メガネ」そのものに聴覚支援機能を組み込む**というアプローチを採っています。
つまり、
「補聴器を装着する」
のではなく、
「いつものメガネをかける」
という感覚に近づけようとしているわけです。
1,200万ドルを調達
Legatoは事業拡大に向けて、1,200万ドルの資金を調達しています。
さらに同社は、Legato Framesを従来型の補聴器よりも低価格に設定する方針です。
ここで興味深いのが、視力関連の保険が利用できる可能性です。
メガネとして扱われることで、既存の視力保険制度を利用できるようになれば、これまで補聴器を購入しづらかった消費者にとって新しい購入方法になる可能性があります。
また、眼科・メガネ関連の事業者が「聴こえをサポートする製品」の新しい販売チャネルになる可能性もあります。
🔥 このニュースから見える3つの海外トレンド
① Assistive Eyewear
メガネが「視力矯正」だけではなくなる
今回特に注目したいのが、メガネそのものの役割が変わってきていることです。
これまでは、
メガネ=視力を補うもの
というイメージが一般的でした。
しかし今後は、
視力+聴覚+AI+情報表示
など、複数の機能を持つデバイスへ進化する可能性があります。
日常的なファッションアイテムに支援技術を組み込むことで、医療機器らしさを抑えながら利用できることも大きな特徴です。
② Invisible Hearing Tech
「目立たない聴覚支援」という市場
もう一つのポイントが、テクノロジーを目立たせないことです。
これまでのウェアラブル市場では、
「こんな最新機器を身につけています」
という分かりやすさも一つの価値でした。
一方、Legato Framesのような製品では、
普通のメガネに見えるけれど、実は高度な機能を搭載している
という方向へ進んでいます。
これは今後のウェアラブル市場で重要なトレンドになる可能性があります。
③ Insurance-eligible Wearables
ウェアラブル×保険
さらに興味深いのが、ウェアラブルデバイスと既存の保険制度の組み合わせです。
Legato Framesのように、
メガネ
+
聴覚支援
という複数カテゴリーにまたがる製品が増えると、
これはメガネなのか?
補聴器なのか?
ウェアラブルデバイスなのか?
という従来のカテゴリー分けが曖昧になります。
今後こうした製品が増えれば、保険や販売制度自体も変化していく可能性があります。
「AIメガネ市場」はさらに広がる?

今回の記事は聴覚支援が中心ですが、より大きな視点では、スマートグラス市場そのものの進化にも注目できます。
メガネ型デバイスには今後、
聴覚支援
+
AIアシスタント
+
翻訳
+
カメラ
+
AR
+
ナビゲーション
など、さまざまな機能を組み合わせられる可能性があります。
スマートフォンで行っていた機能の一部が、徐々に「身につけるデバイス」に移っていくかもしれません。
補聴器市場にも変化が起きる可能性
Legato Framesが普及すれば、影響を受けるのはメガネ業界だけではありません。
特に大きいのが聴覚ケア市場です。
従来、
聴こえにくい
↓
専門店・医療機関などへ相談
↓
補聴器を選ぶ
という流れが中心だった市場に、
メガネ店・アイケア事業者
↓
聴覚支援メガネを購入
という新しい選択肢が加わる可能性があります。
メガネ業界と補聴器業界の境界が少しずつ曖昧になるかもしれません。
日本でも注目したい理由
日本でもこのトレンドは注目に値します。
特に高齢化が進む市場では、聴覚をサポートするデバイスへの需要は重要なテーマになります。
そのとき、
「補聴器を買う」
という選択肢だけではなく、
「聴こえをサポートしてくれるメガネを買う」
という選択肢が一般化すれば、利用への心理的なハードルが変わる可能性があります。
また、日本のメガネメーカー、家電メーカー、音響メーカーなどにとっても、メガネ×聴覚×AIは新しい製品カテゴリーになり得ます。
🌎 海外トレンドとして注目すべきポイント
今回のLegato Framesで重要なのは、単に「変わった補聴器が登場した」ということではありません。
より大きな変化は、
医療・支援機器を、日常的なファッションやウェアラブルの中に溶け込ませる
という考え方です。
これからのウェアラブルは、
高性能だから身につける
だけではなく、
普通に身につけていたものが、いつの間にか自分をサポートしてくれる
という方向に進んでいく可能性があります。
Legato Framesは、その流れを象徴する製品の一つとして注目できます。
まとめ
Legatoが発表した「Legato Frames」は、メガネのフレームに聴覚支援技術を組み込んだ新しいウェアラブルデバイスです。
耳の中に別のデバイスを装着せず、日常的なメガネとして使えることを目指しており、複数のスタイルを展開。2026年秋後半からオンラインと一部のアイケア事業者を通じた販売が予定されています。
さらにLegatoは1,200万ドルを調達。従来型補聴器より低い価格設定や、視力保険を利用できる可能性も打ち出しています。
この動きから見えてくるのは、
「メガネ × 聴覚支援 × ウェアラブル」
という新しい市場です。
メガネが「見るための道具」から、人間の感覚そのものをサポートするデバイスへ進化していくのか、今後注目したい海外トレンドです。
WordPressカテゴリー: AI・TECH
タグ: Legato / Legato Frames / スマートグラス / AIメガネ / ウェアラブル / 聴覚支援 / 海外トレンド / ヘルステック
元記事公開日: 2026年9月3日
著者: Mursal Rahman
参考: TechCrunch / GlobeNewswire
画像クレジット: Legato
元記事表記: https://www.trendhunter.com/trends/legato-frames
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